コラボレーションはイノベーションの重要な要素の1つです。 多様性を歓迎する人たちが力を合わせると、新しいアイデアやソリューションが生まれます。 Avintonは、お客様、パートナー、および異業種の方ともよりよい関係を構築しようと活動しています。 お客様の課題を解決するカスタムソリューションを提供するだけでなく、すべてのデジタルトランスフォーメーションプロジェクトの戦略的パートナーとして認めていただけるよう努めています。 同時に、日本のIT、他産業の競争力を高めていけるように、当社では独自のAvintonアカデミープログラムを用意し、才能のあるエンジニアの成長を導き、育成したいと考えています。
今回のインタビューでは、AvintonのCEOである中瀬幸子氏が川崎重工業のイノベーション部門の創設者である野田真外氏にインタビュー。 ビッグデータやAIなどの最先端技術活用への情熱を共有し、野田氏は大企業がイノベーション文化を創造していくために必要な要素について語り、企業革新の課題と可能性を指摘しています。 インタビュー動画を見たい方は、ページ下部にビデオリンクがありますのでご覧ください。
川崎重工業イノベーション部とは?
野田さんの長い海外事業展開の経験による「新しいことを行うことで価値が増える、それが社会の課題発見、解決にも繋がる」の気付きから着想を得て、また、2014年から始めたシリコンバレーにおけるIOT、ICT調査報告を社内に浸透させる必要性も感じ、野田さんが会社に提案、発足した部署。常に新しい技術、ビジネスモデルを調べ社内に広めている。発足4年目で1300社もの会社・団体と会い、120年の歴史がある大きな組織とベンチャー企業など小さな組織との協業の可能性を模索。
イノベーション部のミッション
価値創造、新たな事業に挑戦をして価値を創造するということが、イノベーション部のミッション中の最大のミッション。
どのようにして野田さんはこのポジションについたのですか?やりがいを感じるときは?
イノベーションへの注力は川崎重工業にはなかった概念で、野田さんの発案により発足した部署であるため、イノベーション部長に就任。 会社の内部から、イノベーションが必要なのでこのようなことをしたいという人がどんどん出てくるような会社にしたいと思っている。トップの理解をイノベーション部が得て、いろんな情報発信しながら、社内からもビジネス・アイデアを募集、仮想ベンチャー的に動くことも始め、それで会社がより良い組織となり、社会貢献もできればと考える。
テクノロジーは急速に進化しています。組織の管理者と従業員は、どのようにして最新のテクノロジーを学習していますか?
イノベーション部が日々いろいろなメディアで目にする新しい技術についてよく調べ、社内に発信。発信方法は、ニュースレター、社内専用SNSなど。
ほとんどの業界では、新しいことへのチャレンジや障害に対する許容度はあまりありません。 (大企業であれば尚更)しかし、イノベーションとは、リスクを冒して実験することも意味します。御社部門はこの課題にどのように対処していますか?
イノベーションの実行により、会社の屋台骨を揺るがすような失敗は絶対してはいけない。そのためには、小さくても良いのでPOC 、コンセプト実証をする、または、POCまでいかないものについては、プレPOCというものある。そのひとつ手前のコンセプト実証の予行演習をするなどでも良い。
川崎重工業のイノベーション・AI導入例(公開済み)
日本のベンチャー企業のグローバルモビリティーサービス社とのモビリティー+フィンテックの例。海外の一部の国のドライバーは車を借りて運賃を稼ぐ仕事をするも収入が低く、社会的な信用力も低くローンが組めずに車両の自己所有ができずにいる。車両にディバイスを取り付け、データから与信管理をして車両の自己所有を可能とさせ、生活レベルのスパイラルのひとつ上に脱却、収入増とさせるという社会課題解決に貢献する会社と協業。その他は、アメリカ、サンフランシスコにあるAI、主に画像認識やロボット関係に強いオサロ社。ロボットのスマート化、知能化のため協業し、画像認識技術やロボットを自律的に制御するソフトウェアの提供を受ける。また、デジタルグリット社という日本の電力のマッチングをするペアtoペアでマッチングをする会社とも協業。いろいろな会社とオープンイノベーションの思想、考え方で協業を進めている。
上記のイノベーション/ AI導入を推進した際に苦労したこと・工夫したこと
大きな組織は人数も多く、安定系で低回転高トルクというような、ゆっくり回りながらもすごく力強く動くものだと表現ができると思う。イノベーションはそうではなく、もっとコンパクトなチームで、高速回転でいろいろなことをトライアルしていくというものがイノベーション組織。この二者の協業のためには、この高回転の組織とゆっくり回っているものとを上手く繋げていく、この工夫が必ず必要。上手く合うような、理解がしやすいような説明をしていく、そのようなことを地道にしていくことがすごく大事。
野田さんとしては、どの新技術が業界全体で導入が進みそうですか?
S字カーブという言葉をよく皆さん聞かれたことがあると思う。S字カーブというものは、あるひとつのS字カーブだけでは成り立たないだろうということもよく言われている。複数の連続S字カーブが同時にぐーっと同時に立ち上がってくる、この立ち上がりカーブが近づく、もしくは交錯する、重なり合うときがひとつの大きな転換点、成長のドライブがかかるときだと思っている。 AI、ビッグデータ、5Gと、quantum computer・量子コンピューターについて、既にAI というS字カーブが立ち上がり、5G も立ち上がって来た。もう少しするとquantum computer・量子コンピューターが立ち上がり、この立ち上がりが近づいたときに大きな転換が起こる、様々な業界で面白いことが起こるのではと思っている。来年、再来年、すなわち 2022年、2023年、遅くともそのころには、なるほどと思うことが起こるのでは。
今後組織の中でイノベーションを推進していく立場の方にぜひ一言!
イノベーションやイノベーションのための協業は試行錯誤が必要。それは何故かというと各社が置かれている立場、状況、カルチャーの違い、また、イノベーション推進者の経歴や、やりたいことの違いもあるため。こうすれば良いというのはなかなか無いが、いろいろな経験を分かち合うということは可能、悩んでいるところは意外に同じだったりするので、それをどのようにクリアしていったかという情報共有の場というのはあって良いと思う。この機会にイノベーション対話・ダイアログを、あまり成功事例ばかりではなく、つまずきも含め、対話をすることが良いことだと思っている。日本が元気になり、成長することに繋がる。
Avintonでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進のための技術コンサルティング、AIサービス開発を一気通貫でご支援しています。サービス詳細はこちら
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川崎重工業理事が語る、社内イノベーション組織立ち上げの極意
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