はじめに
みなさん、はじめまして。2024年4月に入社しました I です。現在は名刺管理サービスの開発チームでAIモデルを活用し漢字の識別精度を向上させる為の検証プロセスに従事しています。
このたび「G検定」に合格しました。今回は、受験体験談、効果的な学習方法、そして資格取得の意義についてご紹介します。
AIやディープラーニングに興味のある方、これから資格取得を検討されている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
G検定とは
G検定(ジェネラリスト検定)とは、一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施する、AI・ディープラーニングに関する検定試験です。
この試験では、AIの歴史や技術の基礎、ディープラーニングの概要と手法、関連する法律や社会課題への応用など、幅広い知識が問われます。
・AIやディープラーニングの基礎知識を学びたい方
・AIを活用したビジネスに関わる方
・DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するビジネスパーソン
といった方におすすめです。
エンジニア以外でも受験可能なため、文系職の方や初学者でも挑戦しやすいのが特徴です。
AIの仕組みや活用事例を体系的に学べるため、AIに興味のある方にとっても有意義な資格です。
試験の概要としては、
・形式:オンライン実施(自宅など慣れた環境で受験可能)
・制限時間:120分
・問題数:160問
になります。
制限時間に対して問題数が多いため、効率的な解答スピードが求められます。
事前の十分な準備が合格のカギとなります。
G検定を受験した理由
私は専門学校でAIシステム科を専攻し、AIについて学んできました。しかし、当時は十分に理解しきれなかった部分や未習得の知識も多く残っていました。そこで、AIの技術や応用範囲をより体系的に学び直すことで、業務におけるAI活用への理解をさらに深めたいと考えるようになりました。その学びの集大成として、自分の知識を客観的に証明するためにG検定の受験を決意しました。
申し込み方法
G検定の受験には大きく分けて「受験チケットの購入」と「試験日程の予約」の2ステップがあります。
STEP1:受験チケットを購入する
- G検定受験チケット購入サイトにアクセス
- サイト内で氏名・メールアドレス・決済方法等を入力・選択
- 入力したメールアドレスに申し込み確認メールが届くので、URLから手続きを完了
- 同じメールアドレスに受験チケットコードが送付される
★受験料は13,200円(学生5,500円)で過去二年以内の再受験者は半額で受験することが可能です。
★受験チケットの有効期限は1年間です。購入後すぐに申し込まなくても、都合の良い試験回に利用できます。
★決済方法はクレジットカードとコンビニ決済の2種が利用可能です
STEP2:希望の試験回に受験を予約する
- G検定受験日程予約サイトにアクセス
- 初めて申し込む場合はアカウントを作成
- アカウント作成時のメールアドレス・パスワードでログイン
- 受験チケットコードを入力し、希望する試験日を選択
- 申し込み完了後に登録メールアドレスに予約完了メールが届く
- G検定マイページにログインし「受験する」ページで、申し込んだ日程が正しく表示されているかを確認
★試験申し込みは開催日程の約2か月前から開始し、試験1週間前まで可能です。
★試験当日はG検定マイページの「受験する」ページから試験を開始します。試験開始前にログインして、正しく表示されているかを再確認しておくとよいです。
勉強方法と試験対策
私が実践した勉強法は次の通りです
1. シラバスで出題範囲を確認
G検定では、公式サイトにシラバスが公開されています。
シラバスには、単元ごとの学習目標や関連キーワードが一覧で記載されており、出題範囲を把握するうえで非常に役立ちます。まず最初にこのシラバスに目を通し、
・「すでに身についている知識は何か?」
・「これから覚えるべき内容は何か?」
を確認しました。これにより、効率的な学習計画を立てることができ、重点的に学ぶべき分野を明確にすることができました。
2. 問題集を有効活用
G検定の対策問題集は、さまざまな出版社から出版されていますが、私は「ディープラーニングG検定問題集第2版」を使用しました。この問題集は、丁寧な解説と図表を交えたわかりやすい内容が特徴で、試験対策として非常に役立ちました。また、模試1回分も付属しており、この1冊でG検定対策として十分だと感じました。
効果的な活用方法として、問題の難易度は実際の試験本番と同程度で構成されているため、スラスラ解けるレベルまで繰り返し解くことで、試験当日も焦ることなく対応できます。
私の場合、「試験勉強を始めたばかりの時期」、「試験本番直前」の2回、問題集を繰り返し解き直しました。この復習が自信に直結し、安定した得点力につながったと感じています。
注意点として、2024年11月からの新シラバスには対応していないため、最新の出題範囲にも触れておきたい方は、深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第3版も併用することをおすすめします。
3. 実践を通じた学習
G検定では、機械学習手法やディープラーニングで活用される技術に関する問題が多く出題されます。しかし、これらの内容は問題集を解くだけでは理解が不十分な部分もありました。
そこで、実際に手を動かして学ぶことを重視し、Pythonで以下のライブラリを活用して学習を進めました。
- scikit-learn(機械学習手法の実践)
- TensorFlow / PyTorch(ディープラーニングモデルの構造確認)
学習方法のポイントとして、公式ドキュメントやGitHubリポジトリには、サンプルコードが多く公開されています。ただし、英語で記載されていることがほとんどのため、理解が難しい場合は、Qiitaなど日本語の記事も参考にすると学習がスムーズに進みます。実際にコードを書くことで、理論だけでは理解しにくい部分も実感として定着し、知識の応用力が高まると感じました。
振り返ってみて
勉強時間
4月から11月初旬までの約半年間、平日の帰宅後に1日1時間を確保し、合計で140時間の勉強を行いました。このうち、問題集や模試などG検定対策に費やした時間は20時間程度です。残りの120時間は、技術関連の知識を深掘りする時間に費やしました。ただし、G検定合格だけを目的とする場合は「問題集を解いて、理解が不十分な箇所を重点的に復習をする」、「必要に応じて手を動かして確認する」といった学習方法でも十分だと思います。
反省点
法律や社会課題への応用に関する対策が不十分だったことが反省点です。これらの範囲は、実際に手を動かして学ぶような実績的な楽しさが少ないため、つい後回しにしてしまいました。
しかし、この分野からも多くの問題数が出題されたため、今振り返ると、しっかりと対策をしておくべきだったと感じています。短時間でも重要ポイントをまとめておくことや、定期的に復習することが効果的だったと思います。
G検定取得後の効果と展望
G検定は試験範囲が広いため、学んだ知識すべてがすぐに業務で直接活かせるわけではありません。しかし、AIやディープラーニングに関する基礎知識が、業務内での課題解決において確実に役立っています。特に、AIモデルの開発においては、ニューラルネットワークの構造を設計・調整する際に、理論的な背景を理解した上でスムーズに意思決定ができるようになったと感じています。
今後は、さらに応用力と実践的なスキルを高めるため、次のステップとして「E資格」の取得も視野に入れています。
最後に
AIやディープラーニングへの理解を深めたい、キャリアに活かしたいと考えている方は、ぜひG検定に挑戦してみてください。新たな発見やスキルアップを実感できるはずです!
G検定は、AIやディープラーニングに関する知識を体系的に学び、証明する資格です。この資格を取得することで、キャリアの幅が大きく広がり、AIの進化と共に成長する職場環境において、様々なチャンスを掴むことが可能になります。ただし、資格だけでなく、実践的なスキルや経験も合わせて積み重ねることが重要です。
Avintonジャパンについて
最後に、AI関連のキャリアを考える皆さんに、我々Avintonジャパンをご紹介したいと思います。Avintonジャパンは、AI技術を活用したビジネスソリューションを提供する企業です。
G検定取得者やAIに興味のある方々にとって、Avintonジャパンは新しいキャリアの可能性を広げる場所になるかもしれません。詳細な情報や求人情報については、ぜひ当社の採用サイトをチェックしてください。共に未来のAI技術を切り開きましょう!