私たちの社会や働き方を大きく変えているAIーAvintonジャパンは、未来を担う学生たちにAIと共存する社会で活躍するための力を育むため、岩手大学で集中講義を実施することになりました。
Avintonジャパン代表の中瀬幸子が、2025年3月、岩手大学の「イーハトーヴ協創コース」にて、集中講義の講師を務めます。今回のテーマは、「 AIと共存する未来社会を俯瞰しよう」です。
この集中講義では、未来を担う学生たちに向けて、AI技術が個人・組織・社会に与える影響について多角的に考察し、AI時代において主体的に生きる力を養うカリキュラムを展開します。中瀬は、長年AI分野のプロジェクトおよび会社経営に携わってきた経験を活かし、学生たちにAI技術の最新動向や未来展望をわかりやすく解説します。
集中講義の背景
イーハトーヴ協創コースとは?
岩手大学「イーハトーヴ協創コース」は、宮沢賢治の『世界がぜんたい幸福にならないうちは、個人の幸福はありえない』という想い(well-being)を大切にし、OECD EDUCATION 2030の理念に基づいてカリキュラム・デザインしている、革新的な教育プログラムです。
このコースでは、地域社会のリアルな課題を通じて、学生の主体性と創造性を育むことを重視しています。実践的な学びを通じて、学生は自らの潜在能力を最大限に引き出し、自分自身の未来と地域の未来を主体的に”クラフティング(創造)”する人材へと成長することが期待されています。
特徴として、様々な経験を持つ社会人が「ペーサー」として学生を支援し、学内コワーキングスペース(TOVLAB)も活用することで、誰もが安心して学び合える環境(UDL)が整備されています。
宮沢賢治が創造した「イーハトーヴ(理想郷)」の名を冠するこのコースは、学生が地域社会に貢献しながら、自らの理想を実現することを支援します。
- OECD EDUCATION 2030:
東日本大震災を契機に行われた「OECD東北スクール・プロジェクト」がきっかけとなり、2015年にOECD(経済協力開発機構)が立ち上げた教育とスキルの未来を構想するプロジェクト。 - ペーサー:
スタンフォード大学で提唱されているペーサーは、起業家支援の新しいモデルです。多様な経験を持つ社会人が、共に学ぶ仲間として伴走型の学修者支援を提供します。 - TOVLAB:
2024年に岩手大学内に開設されたコワーキングスペース。学生と地域社会(行政/企業等)がCollective ImpactのPoCを実践できる学びの場として利用されています。 - UDL(Universal Design for Learning):
学びのユニバーサルデザインをイーハトーヴ協創コースでは取り入れ、カリキュラムデザインや学ぶ環境デザインに活用しています。UDLの3つの基本原則は、エンゲージメント/リプリゼンテーション/アクションと表現です。
この集中講義は、こうしたコースの理念に基づき、学生たちがAI時代における課題解決能力と主体性を高めることをめざしています。
授業の詳細
タイトル: 「地域協創B: AIと共存する未来社会を俯瞰しよう」
日時: 2024年3月24日~25日(2日間集中講義)
対象: 4学部の1年生/2年生
場所: 岩手大学 上田キャンパス
1日目: AIの基礎知識、AI倫理、AIガバナンス
2日目: 生成AI、IoT、AIエージェント、AI活用の事例紹介、ワークショップ
授業のポイント
- AI時代を俯瞰する視点を提供
学生たちは、生成AI、IoT、AIエージェントといった最新技術に加え、AI倫理やAIガバナンスといった概念についても学び、AIがどのように社会を変え、課題を解決できるのかを考えます。国内外の最新事例を紹介し、学生が多様な視点を持てるようサポートします。
- ワークショップ形式で主体的に学ぶ
AIを活用した地域課題解決をテーマに、学生たちがグループワークを通じて地域や社会の問題を抽出し、解決策を設計します。例えば、「高齢化が進む地域における移動手段の確保」や「地域資源を活用した観光振興」といった課題に対して、AIを活用した具体的な解決策を検討します。学んだ知識を実践することで、創造的思考を鍛えます。
- エージェンシー(主体性)の育成
AI時代において、学生一人ひとりがどのように自分の未来を描き、行動すべきかを考える時間を設けます。「AIと共にどのような役割を果たしたいか」「AI技術をどのように活用して社会に貢献したいか」を主体的に探る授業内容です。
平尾清先生と地域協創教育センターのご紹介
今回の集中講義を企画・サポートいただいたのは、岩手大学地域協創教育センターの平尾清特任教授です。平尾先生は、地域課題の解決に向けた教育プログラムを数多く手がけており、学生の成長を支援する熱意溢れる教育者です。
平尾特任教授からのコメント:
「AI技術は、これからの社会を大きく変革する可能性を秘めています。Avintonジャパンの集中講義を通じて、学生たちがAI技術への理解を深め、主体的に未来を創造していく力を身につけてくれることを期待しています。」
Avintonジャパンの集中講義に込めた想い
Avintonジャパンは、AI技術を誰もが安心して活用できる社会の実現を目指しています。AI技術は、もはや一部の専門家だけでなく、すべての人々の生活や働き方に影響を与える存在です。だからこそ、私たちは学生たちがAIを単なる技術としてではなく、自分たちの未来を形作るパートナーとして捉える視点を養ってほしいと考えています。
本授業では、学生たちがAI時代において「自分らしく主体的に生きる力」を発見し、未来を切り拓くきっかけを提供することを目指しています。
共に未来を創る学びの場へ!
Avintonジャパンは、これからも教育機関や地域社会との連携を深め、次世代の人材育成に貢献してまいります。これまで、「Avinton Academy on Campus」を通じて全国20以上の学校機関と連携し、AIに関する教育プログラムを提供してまいりました。この取り組みでは、AIリテラシー向上を目指した実践的なワークショップや、地域課題解決をテーマとしたプロジェクト型学習を展開してきました。
具体的には、AIに関する教育コンテンツの開発、地域企業との連携によるAI活用プロジェクトの推進、そして学生の創造性を引き出す新しい学びの提供なども行っています。岩手大学との今回の集中講義をきっかけに、学生たちがAIと共に未来を描く力を養えることを心から願っています。
当社では、AI技術に関する教育プログラムの開発や、学生の主体性を育むワークショップの設計など、教育機関のニーズに合わせた柔軟な対応が可能です。AI教育にご関心のある教育機関様は、お気軽にAvintonジャパンまでご相談ください。
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