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こんにちは!今回は、NPO法人 地球緑化センター様が主催する「湘南海岸砂防林ボランティア」にAvintonメンバー9名が参加したイベントについてレポートします!
なぜ今ボランティア?
Avintonでは最先端技術を活用し、ビッグデータ・AI・マシンビジョンコンサルティングやシステム開発を行っています。
優れた技術者を育成するだけでなく、他者を思い、人に貢献できるようなやさしい人を育成したいと考えています。
技術者が普段訪れたり、交流することとない現場を訪問する事により、社会はみんなの協力・貢献で成り立っているものであることを理解、感じてほしいという思いからこの活動がはじまりました。
当日は、感染予防に配慮するためマスク着用・ソーシャルディスタンスをとりながらの実施となりました。
イベント概要
場所:湘南海岸砂防林
主催:NPO法人 地球緑化センター
スケジュール
9:50 集合・身支度
10:00 開会式・オリエンテーション・自己紹介
10:30 草取り活動開始
12:00 昼食
13:10 下草刈り・つる伐り活動開始
14:30 活動終了
15:00 片付け
15:15 閉会式
15:30 解散
今回は主に3つの事を体験しましたのでそれぞれ詳しくレポートいたします。
- 砂防林についてのお話
- クロマツ苗圃場での草取り(午前)
- 下草刈り・つる伐り(午後)
砂防林についてのお話し
皆さん、「砂防林」という言葉は聞いた事はありましたか?
防風林や防雪林は聞いたことがあるかもしれませんが、砂防林は聞き馴染みがない方も多いと思います。
私も参加するまで、防風林・防雪林ときて、なぜ防砂林ではないのかとても気になっていました。
実は正式には飛砂防備保安林といい、そこから砂防林(又は砂防備林)と呼ばれているそうです。
この砂防林ですが、字のとおり、海岸から飛んで来る飛砂を防ぎ、近隣の住居などを守る働きをしています。
飛砂の他にも、潮風からくる塩害やCO2の吸収、地盤の安定化など砂防林がもたらす近隣地域への恩恵は多いとのことです。
実際に湘南海岸では、目を開くのもやっとな程の砂が飛び交い、口を開けているだけでしょっぱい味がする程の潮風が吹いていて、
砂防林がなければ海岸沿いの民家には大被害が及んでしまうそうです。
そのため、湘南海岸の砂防林は古くは昭和3年から造林が始まり、戦時中の荒廃を乗り越え今にまで受け継がれ、まさに体を張ってずっと地域の暮らしを守ってきてくれたのです!
そして主催の地球緑化センターさんは、20年以上も前からこういった保安林などに手入れを行ってきているそうです。今でこそ耳にするようになった「森林ボランティア」ですが、
実はこの地球緑化センターさんが先駆者とのこと。改めて貴重な体験ができたと実感しました!
クロマツ苗圃場での草取り(午前)
オリエンテーションを終え、いざ苗圃場へ!
午前中の作業はクロマツの苗木の周りに生える雑草を取り除く作業です。
周囲に雑草が多いと、生育途中のクロマツは育ちが悪くなってしまい最悪の場合枯れてしまうこともあります。
苗木の間にある通路の雑草は機械で刈れるのですが、苗木の周りは痛めてしまわないように手作業でする必要があります。
この作業がなかなか大変で、初めのうちはどんどん草を抜いていけるのですが、次第に握力が奪われて簡単に抜けなくなっていくのです。。
今回は20人ほどで行いましたが、職員の方々は普段4人で私達の何倍もの圃場の下草を刈っているというから驚きです。
Avintonメンバーは「AIでこの大変な作業を楽にできないか?!」なんて話をしながらやっていました。(笑)
この苗圃場では毎年苗木を植えていて、おおよそ6,7年経ったところで砂防林に植え替えるそうです。
2〜3年目くらいのクロマツって綺麗なシルエットをしていて並んでいるとけっこう可愛らしいんです。(笑)
参加者一丸となり頑張った結果なんとか圃場の1面を終わらせることができました!
聞いたところ、ボランティアで1面を終えられたのはここ数年でも初めてとのことで、とても達成感がありました。
砂防林にクロマツが採用されている理由としては風や塩害に強いからだそうです。
他の木よりも木の根が横方向にも縦方向にも伸びて地面を捉える力が強い特徴もあるのだとか。
クロマツは湘南海岸砂防林のある藤沢市の「市の木」にもなっています。
ちなみにこのクロマツ、毎年一回枝がでるそうで、それを元に苗木の樹齢を簡単に数えることができるみたいです。
下草刈り・つる刈り(午後)
お昼を食べた後はいよいよ砂防林に入り、つる伐りなどの手入れをしていきます。
事前に聞いていたとおり、入ってみるとまさにそこは小さなジャングル!様々な草木が生い茂り、一面が緑に覆われています。
今回は主に、クロマツに取りついているツタのつるを小鎌で除去しました。
絡み付いているつるを伐り引っ張ると、木を覆っていたツタが一気に剥がれ落ちて、これがまた癖になるんです!
1本ずつクロマツを綺麗にしていくうちにあっという間に時間が経ってしまいました。
作業をしながらお聞きしたのですが、実はツタよりもやっかいな植物があるようで。。
それが皆さんお馴染みのくず餅の原料となる葛なんです!私は葛に悪い印象はなかったのですが、
葛のつるは親指の太さよりも太くなり繁殖力も生命力も強く、クロマツから栄養を奪ってしまいます。
これには樹齢何十年もの太い幹を持つクロマツでさえ枯らされてしまうそうです。
葛はこのような三枚葉で綺麗な花が咲くのが特徴で、何度もつるを切ってもそこからまた再生する驚異の生命力があります。
葛に非はありませんが、砂防林としてクロマツを保守していくにはなかなか手を焼く相手のようです。
一見ツタの葉の方が目につきやすいですが、天敵は見えにくいところにも潜んでいるのですね。。
最終的にはたくさんのクロマツの手入れをでき、景観的にも綺麗になりました!
まとめ
私は今回、初めてボランティアに参加しましたが、良い意味で想像と違いがありました。
ボランティアと聞くと「誰かのため、環境のために」と敷居が高く感じていましたが、それ以上に自分自身の社会勉強になる事を強く感じました。
今回参加していなかったら砂防林という言葉もその役割も一生知らずにいたかもしれません。
それを学び、体感できたのはとても貴重な体験で、自分の知らない世界を知ることができました。
皆さんの周りには当たり前のように木が植えられ森や林があります。しかし、この「当たり前」が、当たり前であり続けられるように努力をしている人々がいます。
そういった表には見えにくいですが本気で何かに取り組んでいる方々を知り、人目にはつきにくいエンジニアとして自信をもらえモチベーションにもなりました!
そして今回一番感じたことは、ボランティアは、体験したことを発信、共有してより多くの人に知ってもらうところまでがボランティアだということです。
ですので、今回はこちらに地球緑化センターさんのリンクを掲載させていただきます。
11月には今回の砂防林の間伐のボランティアも予定しているそうです。
まずは「知る」ことから始めてみてください。そこには皆さんの知らない世界があるかもしれません。
これからもボランティアを通じ、地域貢献と自身の成長を高めていきたいです。
次回は片瀬海岸での清掃ボランティアを企画中です。
コロナ禍ではありますが、可能な範囲でAvinton SDGs活動を実施し、随時レポーティングしてまいります!
過去の活動については下記リンクよりご確認ください。
【Avinton SDGs】障がい者の皆さんがつくる農場支援&BBQ@あきる野エンジニア参加レポート!