こんにちは、Avinton SDGsチームより、今回立ち上げたAvinton Kids Academyについてご紹介します。
Why – なぜやるのか
当社では、新卒採用や異業種からエンジニアへ転身される方を積極採用しており、入社前後に一人前のエンジニアになるための独自基礎トレーニングプログラム Avinton Academyを通して、エンジニアを志す方が自ら学ぶ環境づくり、学びのフォローアップ、学んだ技術をベースに顧客プロジェクトへアサインするというサービスを事業として行っています。コロナ禍という未曾有の事態においても打撃を受けづらく、エンジニアは今後も活躍が期待できる職種であり、益々需要が高まる業界です。当社はITサービス会社として、エンジニアを産み育てていくことができる会社です。
IT教育とSDGsに力をいれている当社が、横浜エリアでひとり親家庭のお子様向けに教育を提供しているNPO団体様と一緒に何かできないかと検討して生まれたのが、このAvinton Kids Academyです。
SDGs項目①「貧困をなくそう」 項目④「質の高い教育をみんなに」の達成に向けて、当社としてできるアクションを進めたい、NPO様側では教育コンテンツに悩みを抱えていたため、お子様の将来につながるプログラムとして、今回の開催にいたりました。
ひとり親家庭のお子様が独り立ちしてご自身や家族を支えるためのマインドを持つこと、スキルを磨くきっかけづくりが当面の目的です。
What – Avinton Kids Academyとは
小学3年生~中学生までのお子様へ、ITエンジニアとして手に職をつけて自立を促すサポートをしています。まずはITって何?プログラミングって何?エンジニアになるとどういうメリットがあるの?というところからはじまり、この業界や仕事に興味をもってもらい、参加の意欲を引き出します。そしてお子様ひとりひとりに寄り添って、アイディアを一緒に練り、アウトプットのお手伝いをします。
今後は対象者を高校生にも幅を広げて、直接就職につながる支援もしていきたいと考えています。
Detail – 具体的な実施内容
When – 11月21日~12月19日まで毎週日曜日、午後13時~15時、計5回の日程で開催しました。
Where – 当社オフィス、会議室にて
Who – 参加者は小学3年生が1人、6年生が2人、中学1年生が1人、中学2年生が1人、計5人。
当社側のサポートメンバーは、エンジニア、運営支援含め計12名。
NPO様側からは3名。
How –
初日当日はオフィスまでの道に迷う方もいて、開始まで待ち時間がありました。
その間、有志で集まった当社サポートメンバーがそれぞれお子様に優しく話しかけ、安心の雰囲気づくりをされたり、ビルの出入口で遅れてこられる方のご案内、情報連携など、担当や役割を決めなくても臨機応変にひとりひとりが動いてい場づくりを進めていたところが印象的でした。
全員集合したところで、まずは自己紹介から始まり、エンジニアよりガイダンスの開始です。
ガイダンスでは下記のお話しをしました。
- プログラミングとは
- スクラッチとは
- スクラッチで作れるもの
このあと高校生向けのガイダンスも実施しましtが、その際は下記のお話しをしました。
- エンジニア、プログラミングとは
- データで見るエンジニア業界
- エンジニアって儲かるの?
具体例も交えて、お子様やお母様方がわかりやすいように工夫して資料を用意しました。
ガイダンスの後は早速スクラッチを使用したチュートリアルの実施で手を動かしていきます。動画を見ながら、実際に同じように作成していきます。スクラッチを触るのが初めてな方、そうでない方もいらっしゃいましたが、各お子様に1人以上サポートメンバーが付き添い、それぞれのペースで進めます。
初日はガイダンス+チュートリアルで概要をつかんでいただき、これからも継続していけるメンバーが翌週以降も参加していただきました。
2回目以降は、お子様が作成したいアプリの設計書をつくって、アイディアをかたちにしていきます。
「なぜ設計が大事なのか」、というお話しもエンジニアから最初にしてもらいました。お子様の中には最初は何から考えてよいかわからない、という不安もありましたが、各サポートメンバーがリードして「好きなゲームとかある?」「どんな動きをつかってみたい?」など会話しながら、徐々に想いがアウトプットされていきます。
予め構想があって、2日目で立派な設計書ができた方もいらっしゃいました。
3回目以降は、サポートメンバーと一緒にアプリ作成をどんどん進めていきます。
スクラッチはブロック状にコマンドなどを積み上げてプログラムを作成していくのですが、意外と「変数」や「重力」、「X,Y座標」など難しい概念の理解も必要になり、そのあたりを一生懸命教えるメンバーと、それを理解しようと頑張って聞いているお子様の姿がありました。
そして5回目、最終日には制作発表会を実施しました。
当日はたくさんのサポートメンバーが集まり、お母様方もいらっしゃいました。
九九のゲームで回答時間や正解数を表示させるアプリ、癒し系のキャラのシューティングゲーム、上から降ってくる敵にあたらないように逃げるゲーム、星をキャッチしてポイントをつけるゲーム、それぞれのアイディアがしっかりとカタチになって、短期間でこれほどのアウトプットが出せるものかと、改めてお子様たちの無限の可能性を感じました。
発表はみんなの前だと緊張してしまうので、お子様同士が制作したアプリを説明、体験し合うスタイルで実施。頑張って作った作品を、同じように頑張った仲間がプレイして、それに対してフィードバックを手書きメッセージで贈り合い、発表時間は盛り上がり、終始和やかな雰囲気に包まれました。
上の写真の女の子は後ろの男の子の作品を体験し、拍手しているところです。当社のメンバーも一緒に拍手して笑顔が溢れています。最後は各サポートメンバーからのメッセージも沿えて、簡単な参加賞とあわせて皆さんの頑張りを表彰しました。
Kids Academyをふりかえって
今回実施してみて、当初想定していたよりも収穫が多くあったと感じています。
もちろん微力ながらSDGsに向けたアクションを一歩踏み出せたこともありますが、参加されたお母様が「家族との絆が深まった」と声を聞いたり、最終日には「自分のPCを買う」と宣言された方、「今度会社に手作りクッキーをもってきたい」と言ってくれたお子様もいらっしゃいました。
お母様方の中には、お母様ご自身がスキルアップに意欲を示され、別途開催しているLinuxの勉強会に参加いただいた方もいらっしゃいます。
サポートメンバー側もSDGs運営チームからの声掛けではなく、自ら手をあげて日曜日に会社にきて、楽しみながらお子様と接している姿、優しい声掛けの数々、普段仕事中には見られない、一人ひとりの社員の心の温かさにも触れられた気がします。
サポートメンバーからの声を一部抜粋して紹介します。
「シングルマザーの貧困という社会問題がある事を知れた。
恥ずかしながら、今まで全く考えたことがなかった。
世の中には困っている人が多くいて、サポートしようとしている
団体の存在を知り、自分の世界が少し広がった 」
「お子さんたちに楽しんでもらいながら、プログラミングを体験してもらうことができた。
自分でやりたいことを考えて実装する、という一連の流れをできた。
お子さんたちも、自分にとっても達成感があった。」
「関わってみて、とても楽しかったです!
教育活動の面白さや大変さを感じました。
優秀なお子さんたちだったので、未来を任せたいと思いました。」
現在近隣教育機関等にも掛け合い、Avinton Academyを更に拡大して多くの方に教育の機会を提供できるように準備を進めています。当社の技術がお客様だけでなく、地域・社会にも貢献して良い循環ができたら、と想いを馳せながらできることから地道に取組んでまいります。