2022年7月にCKAを受験し合格したのでその体験記を共有します。 受験する際の参考になればと思います。
CKAについて
Certified Kubernetes Administrator(CKA)試験とは、Kubernetesエコシステムの開発を継続的に支援するための取り組みの一環として、Linux FoundationとCloud Native Computing Foundation(CNCF)によって作成されました。これは、Kubernetes管理者として求められるスキル、知識、および能力を確実に身に付けることができるように設計されています。
CKA試験は、コマンドラインからKubernetes上の複数のタスクを解決する必要がある、オンライン監督付きパフォーマンスベースのテストです。これは、クラウドネイティブ/DevOpsの分野で取得できる最も実践的な認定資格の1つです。
CKAの特徴
- パフォーマンスベースの試験(※注1)
- リモートデスクトップによるリモート受験(PSI BRIDGE Proctoringプラットフォームを使用)
- 制限時間は2時間
- 15~20問のタスクが出題される
- 合格ラインは66%
- 試験後24時間以内に合否通知
- 試験中、問題文は英語/日本語/簡体字中国語から選択可能
- エイリアス
k=kubectl
やオートコンプリートは事前に設定済み - 以下のリソースのみ閲覧が可能
- https://helm.sh/docs/
- https://kubernetes.io/docs/
- https://kubernetes.io/blog/
- /usr/shareとそのサブディレクトリ
- 不合格となっても一回のみ再受験が無料で実施可能
- 資格の有効期限は3年間
※(注1)パフォーマンスベースの試験: Linuxを実行しているコマンドラインにてタスクを処理します。パフォーマンスベースの試験の他に多肢選択式試験があります。
CKAについてもっと知りたい方はこちらのブログをご参照ください。 認定Kubernetes管理者 (CKA)試験に合格するための究極ガイド
勉強内容と期間
私は以下の勉強を始める前にKubernetesを個人的に少しやったことがあったので完全な初学者ではありません。業務では触れたことがないほぼ初学者です。CKA受験の際の参考にしていただければと思います。
- 一通りKubernetesの基礎知識を入れる(1ヶ月)
- Udemyで学習(2ヶ月)
一通りKubernetesの基礎知識を入れる
VMware TanzuのKubernetes Up & Runningを使用しました。英語版は無料です。オライリーにて日本語版も出版されています。本に倣ってPodを作成してみたりしました。Kubernetesの全体像がわかる良本です。
Udemyで学習
CKA対策で有名なCertified Kubernetes Administrator (CKA) with Practice Testsを購入しました。セールを頻繁にしているのでセール期間中に購入することをおすすめします。私は1,840円で購入しました。CKA対策は正直Udemyだけでもいいと思います。 動画の説明もかなり丁寧で、PracticeTestという実際にコマンドを打つタスク型問題がありアウトプットもできます。
試験前の準備
Udemyを1周した後、以下のことを行いました。
- 試験の予約(4日前~)
- Udemyを復習(4日前~)
- killer.shを実施(前日)
- 受験する部屋を用意(当日)
試験の予約
Linux FoundationのWebサイトで試験を購入できます。 購入後からしばらく経つと日時を予約できるようになるらしいです。私は待てなかったので翌日もう一度見たら予約できるようになっていました。受験したい日の少なくとも二日前には購入しておくと良いと思います。購入後1年間有効です。
また、試験監督官の使用言語を日本語にできるようですが、私はどう変更するのか分からずそのまま英語で受けました。
試験監督とのコミュニケーションはチャットで行います。英語は指示に対しての応答と、分からないことがあるときに分からないことを伝えることができれば大丈夫だと思います。他のアプリケーションもデバイスも使えないので翻訳はできないです。
Udemyを復習
Mock Examを中心に不安なところをPracticeTestを使って復習しました。
killer.shを実施
killer.shはCKAD/CKA/CKSをサポートしている試験のシミュレーターです。 試験を購入した人は無料で2回分のセッションを利用することができます。2回とも同じ問題です。 この無料セッションに一体どこからアクセスすれば良いのか見つけるのが大変でしたが、受験日時を予約したページにリンクがありました。
Killer.shのCKA模擬試験は25問あり、難易度も実際の試験より高く設定されています。制限時間2時間としてタイムカウントされますが、36時間はセッションにアクセス可能です。解答を見ながら環境にアクセスし復習ができます。解答はセッション開始後すぐに見ることができます。
受験する部屋を用意
誰もいない静かな個室で受験する必要があります。自宅かレンタルオフィス等を利用しましょう。
私は自宅で受けました。6畳の部屋に机と椅子、サーキュレーターのみ配置しました。 同居人にはうっかり入ってこないよう伝えておきましょう。不正です。
試験の流れ
試験予約時間の最大約30分前からTake Examボタンが押せるようになります。安心してください、試験はまだ始まりません。
指示に従って不要なアプリを落とします。Hyper-Vを無効にする必要がありました。再起動の必要もあるので事前に無効にしておくと安心だと思います。私は焦ってここに20分くらい時間を費やしました。
試験監督官からチャットが来るので指示に従いましょう。 身分証明書の確認と部屋に不審な物がないか確認します。すべてチャットで指示してくれます。
身分証明書はブラウザの指示に従い撮影しました。その後、プライマリID(運転免許証)とセカンダリID(クレジットカード)を再度試験監督官にWebカメラで見せました。部屋もWebカメラで見せます。
※プライマリID・セカンダリIDについてはこちらを参考にしてください。
確認が終わると試験が始まりますが、勝手には開始されないので安心してください。 最初にリモートデスクトップ画面の使い方の説明があります。
画面の説明が終了すると試験が始まります。 2時間目一杯使わずに途中で終了することもできます。
途中トイレ休憩を取れるそうですが、私は事前に済ませておきました。トイレ休憩を取りたいときはチャットをすれば指示してくれると思います。
私は用意しませんでしたが、飲み物はラベルを外したボトルに透明な液体の飲み物は許可されています。事前に用意しておきましょう。
受験後思ったこと
リモートデスクトップが少し遅延していました。自宅には光回線を引いていましたが0.5秒ほど間がありました。
Webカメラを持っていないのでPCで受けましたが、画面が小さいです。リモートデスクトップ上でブラウザを開く必要があります。デュアルディスプレイは許可されていません。できれば大きいモニターで受けることをおすすめします。 Linux Foundation は15インチ以上の画面を推奨しています。
やっておいて良かったこと
試験中開くことができる(許可されている)リソースが決められてます。UdemyのPracticeTestはそのリソースのみを使って検索するように練習していたのでやりやすかったです。
killer.shはUIに慣れるのに最適だと思います。難易度も実際の試験より高く設定されているので心に余裕を持つことができました。
CKA対策であれば初学者でもUdemyを丁寧にやることで合格できると思いました。
CKAはKubernetesを体系的に勉強するのに役立ちます。CKAはパフォーマンスベースの試験なので、一般的な試験とは違いより実践的なスキルを証明できます。CKAを通してKubernetes管理者のスキルを証明しましょう。
参考
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