11月16日(水)~11月18日(金)にパシフィコ横浜にて行われました事業変革を推進するための最新技術とつながる総合展「Edge Tech+2022」にAvintonの最新型エッジ AIカメラ を出展してまいりました。
同イベントにおいて、100以上の出展団体の中から、わずか5つのプロダクトにだけ送られる名誉ある賞を弊社のエッジAIカメラにいただくことが出来ました。また、奨励賞の受賞により、イベント内でスペシャルピッチとしてAvintonジャパンのソリューション及び事業の紹介をする時間をいただきました。
今回は特別に、そのスペシャルピッチの内容を余すところなく全て公開いたします!
※スペシャルピッチの動画を公開いたしました。
動画でご覧になりたい方はこちらからご視聴ください。
EdgeTech+AWARD スペシャルピッチ
11月16日(水)16:15~16:45、11月17日(木)15:15~15:45の2回、Avintonジャパンのスペシャルピッチを開催いたしました。
プレゼンターはこの二人です。
代表取締役 中瀬からは会社とそのサービスのご紹介およびエンジニアリングサービスのご紹介、社内開発チーム プロジェクトマネージャー稲川からはエッジAIカメラとビッグデータプラットフォームのご説明をいたしました。
まずは会社の概要のご案内から。内容は割愛いたしますので気になる方はこちらのリンクをご覧ください。
続いて中瀬よりAvintonジャパンが提供しているサービスについてご案内いたしました。本展示会では エッジ AIカメラ を出展していたため、AI専門の会社と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はビッグデータの取り扱いやインフラ関係にも自信があり、多様なニーズに応じたエンジニア派遣も可能です。
ここからはプレゼンターを稲川に変わり、技術的な話に移ります。まずは AIカメラ の紹介から。まずは AIカメラ の3つの特性を説明します。「スクラッチ開発をベースにしていることによる機械学習モデルのカスタマイズ性」「クラウドを介さずローカルでデータ処理をすることによるリアルタイム性」「ネットワークでのデータのやり取りを最小限で済ませることによるセキュリティ面のメリット」の3点です。
更なる特性として、弊社のエッジ AIカメラ の作りが非常にシンプル(小型コンピュータ、GPU、カメラモジュール、通信モジュールによって構成)であり、カメラモジュールは条件に応じたものを選ぶ必要があるのですが弊社の AIカメラ なら魚眼カメラやステレオカメラ等のあらゆるモジュールに対応しています。
話は エッジAIカメラ で出来ることの紹介に移ります。弊社で実際に機械学習モデルを作成した例として、以下のようなものがあります。
- 物体検出
- 物体追跡
- 物体カウント
- 異常検知
- 指定領域への侵入検知
- ORC機能
- 視線・年齢/性別/表情推定
- 姿勢推定
- 店頭検知
…等
そして、実際に現在稼働しているエッジ AIカメラ の活用事例やそこに搭載した機能、機械学習モデル、ダッシュボードなども紹介いたします。
事例の一つ目は建設現場でのコンクリート打設時の数量・時間管理システムです。人間が行っていた管理作業をAIの力で自動化することによって作業効率化に貢献しております。遠隔でのカメラの稼働状況や映像の確認、画角調整、システムや機械学習モデルのアップデートを可能としており、常に高い精度でのアウトプットを可能としております。
この事例の詳細はこちらをご確認ください。
フィリピンのマングローブ林での野鳥監視システムです。エッジ AIカメラ によって人と野鳥の検知及び鳥種の分類、その行動や訪問時間のデータを専門家が分析することによってマングローブのエコシステムの理解に役立っています。ここでは、搭載された機械学習モデル(図上部)やダッシュボード(図下部)についてもご説明いたしました。電気の通っていないマングローブ林にソーラーパネルを設置することで動かしているため、使用可能電力に制限があり大きなデータ転送が出来ないため、エッジでデータを処理し転送するデータ量を最小限に出来るエッジコンピューティングの特性を活かした活用事例です。
遠隔監視のためのダッシュボードも日本では初公開。これにより安定した稼働とトラブル時の素早い復旧を実現しております。
最後は製造現場の安全保障のためのエッジAI活用事例です。一刻一秒を争う製造現場での事故防止においては、クラウドを介さないことで処理速度を担保するエッジAIの特性が強く活かされます。検知制度とスピードの両面で優れる弊社のエッジAIカメラならではの活用事例です。
今回のスペシャルピッチではこのタイミングでエッジ AIカメラ のデモを実演いたしました。
残念ながらブログ上でデモをお見せすることは出来ませんので、代わりに簡易的な画像認識をご体験いただけるデモサイトをご紹介いたします。
開発中のOCRシステムについてもご紹介いたします。Avintonジャパンでは、現在新しいナンバープレートの読み取りシステムを開発しております。従来型のものでは一連指定番号のみの読み取りがほとんどだったのですが、地域名や分類番号、平仮名まで読み取れるモデルを開発中です。一般車両が移ってしまっているためここではお見せできないのですが、大きく歪んでいたりピンボケしているような画像でも高精度で読み取ることが可能です。交通量調査や車両管理、来場者分析などに活用される予定です。
続いてはAvinton Data Platformについての説明です。
ビッグデータを活用したデータ分析・AIワークフローの実装を可能とする次世代データ基盤です。
Avinton Data PlatformはビッグデータやAIの分野における最先端のオープンソース技術を活用することで下記の実現が可能になっております。
1. ビッグデータ高速処理・解析
2. データ分析・機械学習モデル構築
3. AIパイプラインの構築
4. データの視覚化
5. データ転送パイプラインの構築
6. プラットフォームマネジメント
これらの活用事例を紹介します。
常に大量のデータが集まるという移動体通信分野の特性を活かした事例として、インド・フィリピン・インドネシア・タイ・ミャンマー等のアジア諸国にて移動体通信端末より日単位で収集している大量のログデータを、ネットワーク機器の設備データやエンドユーザの苦情データ等とブレンドすることにより、通信キャリア向けのBIツールを提供している事例がございます。この事例では分散処理のフレームワークをフルに活用することにより、計~60GB(計~4臆行、~800列)の生データを2分足らずでBIツール用の加工済みデータに処理しており、リアルタイムでの分析に役立っております。
また、大量のデータをスピーディに処理できる特性から物体検視や画像分類のモデルの学習にも利用されております。同一データセットより複数のニューラルネットワークを複数のハイパーパラメータを用いて、複数のGPUを跨いで並列学習を実現するパイプラインを実装しております。これを活用することで、大手海外移動体通信ベンダー向けに鉄塔のボルトやナットの錆やゆるみ等といった異常を検知することでメンテナンスの効率化に利用されていたり、OCR(光学文字認識)技術をもちいることでラベルに書かれている情報の書き起こしやディスプレイに表示されているシステム情報の書き起こし、画像のwater mark(透かし)の書き起こしを自動で行い点検作業の効率化につなげていたりという事例がございます。
また、産官学連携プロジェクトにもAvinton Data Platformは活用されております。本プロジェクトは神奈川大学、公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューローをはじめ様々な約50の機関・団体との連携し、観光関連データを活用した横浜の現状分析・未来予測、ソリューション開発を目指すものです。こちらでは各地で収集されたデータを非エンジニアでも理解できるような形に加工するためにAvinton Data Platformが活用され、同時にデータを扱うためのデータサイエンティストの育成にも弊社の教育プログラムであるAvintonアカデミーが使われております。
神奈川大学観光データプラットフォーム事業についての詳細はこちらをご覧ください。
ここで稲川からのプレゼンは終了し、プレゼンターを中瀬に交代いたします。
中瀬からはAvintonのエンジニアリングサービスについて、Avintonアカデミーのご紹介、その他Avintonの特徴的な活動についてお話いたしました。もちろんその内容もここから全て公開いたします!
Avintonのエンジニアリングサービスの特徴はなんといっても対応範囲の広さです。後ほど紹介いたします独自のエンジニア育成プログラム「Avintonアカデミー」を持ち、未経験からでも一線級のエンジニアを育て上げることが出来るAvintonでは、機械学習からインフラまで多くの分野に対応できるエンジニアを育成しております。そのこともあり、全工程のサポートが出来るという点もAvintonエンジニアリングサービスの強みです。
参画実績として、AWSクラウドプラットフォーム構築や画像処理を用いた作業効率化アプリケーションの開発等、幅広いプロジェクト実績を紹介いたしました。
続いて弊社独自のエンジニア育成プログラムである「Avintonアカデミー」の紹介です。イギリス国政のトップエンジニアと班狩り出身のAIエンジニアリードがタッグを組み、企画構成し、技術を教えるための研修プログラムです。海外の技術動向に明るい外国籍エンジニアたちが世界のトレンドをキャッチアップ、市場でニーズが高まっている最新技術を集めてコンテンツに追加し続けることで、IT業界で長期的に活躍できるエンジニアを育成出来るプログラムとなっています。
講義型ではなく与えられた課題に対して自ら考え答えを出していくスタイルで構成されており、技術はもちろん、エンジニアにとって大切なスキルである「論理的思考力」「判断力」「問題解決力」を身に着けることが可能です。これにより能動的に課題に取り組み、分からない点を整理し、対策を立てて、情報収集を行い、必要に応じて質問をし、問題を解決していくという、実際の現場での動き方をトレーニングしていくことが可能です。
また、大きな特徴として「エンジニアがエンジニアに教える」ということが挙げられます。未経験者や経験の浅いエンジニアに対して、現役エンジニアが指導することにより、ただ知識を身に着けるだけでなく、実際のエンジニアリングの現場を肌で感じ、必要なスキルを最短で身に着けていくプログラムとなっております。
そしてこのAvintonアカデミーですが、自社内のエンジニア育成だけでなく、将来のエンジニア育成のために全国の大学や専門学校に向けても提供しております。実践的なIT技術や応用AIについての講義から、キャリアデザイン講義まで、学校ごとの特性とご要望に応じて多様なコンテンツを提供に、日本のIT業界の未来に貢献してまいります。すでに前項で10以上の学校で講義実績を持ち、今も新規の講義依頼が殺到しております。最近では企業様にもAvintonアカデミーをお問い合わせいただくことも多く、実際に育成に活用していただいている事例もございます。
法政大学でもキャリアデザイン講義を行いました。プロティアンキャリアで有名な田中先生と中瀬が共同で教壇に立った非常に豪華な授業です。なんと、その時の様子をYoutubeで配信しております。まだご覧になっていない方はお見逃しなく!
■ 法政大学 「AI時代の最先端のキャリア戦略:文系学生に必須のデータサイエンス」
そのほか、将来の技術者を育成するための「Kidsアカデミー」、技術を広く普及する、「神奈川大学生涯学習講座」、技術の力でSustainabilityの高い社会の実現を目指すための「真鶴町支援」等、Avintonジャパンが行っている各種取り組みについてご紹介いたしました。
このようなソリューションや活動を通して、Avintonジャパンは技術力を活かして企業様の課題解決やDX実現に貢献を続けてまいりました。グローバルな環境とエンジニア育成力、柔軟な提案力を持つAvintonジャパンは、今後も社会への貢献の幅を広げてまいります。これからのAvintonにご期待ください。
といったところで本スペシャルピッチは終了です。ご清聴ありがとうございました。
より詳細について知りたい方は、こちらのフォームよりご連絡ください。