エンジニアリングと哲学―これらは表面上は無関係に見えるかもしれませんが、実は深いつながりがあります。
ある作家は言いました。
「どんな分野の知識でも、それに熟達するには、隣接するものについて学ばねばならない。したがって何かを知るには、すべてを知らなければならないのだ。」
ITエンジニアとして1社に就職すると、担当するプロジェクトによって積める経験やスキルはどうしても限定されてしまいます。
- 担当するプロジェクトの経験だけで充分なのか今後のキャリアが不安な方
- 社外の方から新しい知見や考え方を学習したいが、どのようなイベントに参加していいかわからない。
- または、大学の先生で産業界とのつながりを持つことで、学生に実践的な経験を提供したいが、どこから始めればよいか見当がつかない。
上記のようなキャリアへ漠然と不安をかかえているけれどもどうしていいかわからない、転職するにも同じようなIT業界での転職をしてしまうと一辺倒なキャリアになってしまうのではないかと漠然と不安を抱えている方、学校関係者で気軽にIT業界の企業と協力関係を構築していきたいと思っている方にむけて
横浜にあるIT企業の挑戦の1つである産学連携イベントをブログにまとめたものとなっています。
エンジニアやコンサルタントとして一流を目指すAvintonジャパンでは異分野との関わりを大切にしています。
これまでAvintonではモブワークや帰社日、真鶴でのリモート農業などを通して社内の交流を図ってきました。
Avintonには様々なバックグランドを持った社員が集まるので社内交流だけでも多くの学びがある環境となっています。
社員の仕事内容はITという分野に限られているので、どうしても偏った考え方になってしまいがちです。
そんな中、今回ついに当社でも社外交流/産学連携の企画イベントがスタート!
記念すべき社外交流第一弾のお相手は工学院大学工学部機械システム工学科准教授小川雅先生です。
小川先生の専門は機械システム工学と哲学。
異なる領域への触れ合いが、エンジニアたちに新たな視点を提供し、創造的な発想を促しました。
今回はその様子を一部ご紹介します。
イベントの概要:AIと哲学に関するトークテーマと目的
トークテーマ:AI時代における人間の価値
本イベントの目的:AI時代における人の価値延いてはキャリアの築き方を共に考える
「AI×哲学」産学連携イベント当日の様子:IT分野と離れた領域の学び
工学と哲学の両方に造詣が深い小川先生をお招きした本イベント。大変学びの多い内容となりました。
本当はすべてお伝えしたいところですが、今回は私の方で3つに絞ってお伝えします。
見えていないものを見る力の大切さ
前例のないことが頻繁に起こる現代では、何か新規事業を始める際にデータを集計したり、実際にプロダクトを作成してから問題に気づくのでは遅いです。データが十分に集まり切る前に問題点や課題に気づく力やプロダクトとして形ができる前に懸念点に気付ける力が重要です。この、ある種の想像力を小川先生は「見えていないものを見る力」と表現し、AIに淘汰されない人材になるために必要な能力であるとおっしゃいました。
基礎の大切さ
AIの民主化により、今まで専門的な知識が必要だったことが、素人でもAIを使えば実現できるようになりました。例えば、英語が得意でない人でも翻訳ツールを使ってコミュニケーションが取れたり、デザインが分からなくてもバナーを作成できたり、プログラミングがわからなくても動くソフトウェアが作れるようになりました。
これらはどれも便利です。しかしながら、どれも基礎がある人が使うのとそうでない人が使うのとでは全く意味が違います。
例をあげれば、基礎英語力がある人が翻訳ツールを使う場合、自身の表現したいことを伝えることができますが、そうでない場合はAIが出力したものをそのまま使わざるを得ません。
そのため、本質的なコミュニケーションを行うことはできません。そういった観点から、AIに淘汰されない人材になるには基礎を理解することが重要であると小川先生は強調しました。
プログラミングを行う上で基礎となるLinuxの勉強が全社的に推奨されているAvintonエンジニアには大変響く内容でした。
プロダクトが与える社会的意義を考えることの大切さ
エンジニアリングを行っていると、つい技術そのものに対して目が行きがちです。どのくらい処理が早くなったとか、何ができるようになったかはもちろん重要です。
しかし、そういった目に見える、数値化できる箇所はAIでも判定できます。それよりも、プロダクトとつながっている社会や人々にどういった影響を与えるかを考えることに私たち人間の意義があります。
今回挙げさせていただいたどれも聞いたことがあることかもしれません。
しかしながら、小川先生のような専門家から直接聞いてようやく自身で納得できたという側面で今回のイベントは意味があると筆者は思いました。
【AIと哲学】熱意に満ちたインタビューセッション
さすが、哲学を広めたいと思い活動をされている小川先生はバイタリティがあります。
Avintonエンジニアがインタビューをしてそれに答えていただく対談形式だったのですが、質問に対して10倍増しの熱量でお答えいただけるのでどんどん場が熱くなります。
ぜひ、この熱量を感じていただきたいので下記動画を御覧ください。
【AIと哲学】トークセッション後の交流会
トークセッションのあとは参加者同士の交流会を実施しました。この場は小川先生のご配慮で、工学院大学の最上階の素敵な会場で開催させていただきました。
自分の信念を強く持つ人が集まっているのがAvinton。今回のテーマである哲学は大好物です。トークセッションで自身が考えたことを思い思いに語りあっていました。
例えば、大手自動車企業様の案件に従事しているメンバーは、自身が携わっている自動車業界の未来予測等を交えながら今回の講義で感じたことを語っていました。
中には直接小川先生に質問するメンバーも。
小川先生、ご対応いただきありがとうございます。
また、今回は外部からも参加者を募ったイベントですので、会社を経営されている方や、フリーランスでご活躍されている方、大学の先生等多種多様な方々と交流をすることができました。
まさに「人と人の間」を感じるような交流を行うことができました。
今後Avintonでは外部との交流を増やしていきます
Avintonでは今後も社外との交流イベントを積極的に行っていきます。
多様な価値観に触れ、人として成長することに意味があると考えているからです。
技術力だけでなく、人として成長したい方はこちらの応募フォームからご応募ください。
https://avinton.com/careers/midcareer-apply/
まずは話しを聞いてみたいという方はこちら!
カジュアル面談応募フォームよりご応募よろしくお願いします。
https://avinton.com/careers/casual-interview/
Avintonジャパンと産学連携にご興味をもっていただいた方へ
Avintonジャパンでは当社のリードエンジニアが設計開発したエンジニア向け研修Avintonアカデミー研修があります。
ただの座学的な技術研修ではなく、実践に近い形でプログラミング、データベース、AI、インフラなど幅広い研修プログラムを実践的に研修しています。こちらのプログラムを元にした学校向けプログラムーAvintonアカデミー on Campus (https://avinton.com/academy-on-campus/)を用意しています。
産学連携の発展と、日本のIT人材育成のために実施していますので基本無料で開催しています。(複数回講義、年間授業などは別途ご相談)
詳細情報、他大学や専門学校様との事例、先生方の声などをご覧になりたい方は以下の公式HPよりご確認ください。
【学生向け講義】Avinton Academy on Campus- Avintonジャパン
本ブログで紹介した、先生との対談イベントなども積極的に企画をしてまいる予定です。
ぜひこの機会にAvinton Japanとの連携をご検討ください。未来のイノベーターを育成するための一歩を、共に踏み出しましょう。
Avintonジャパン代表の中瀬もnoteでイベントの様子を紹介しています。
よろしければこちらもご覧ください。