昨年大好評だったAvinton Kids Academyが今年も開催されましたので、その様子をレポートします。
今年はなんとKids AcademyがAvintonと産学連携協定のある神奈川大学の生涯学習講座に認定され、11月-12月 全3回の講座を大学のキャンパスで実施することになりました。
1.現役エンジニアが教えるプログラミング教室
Avinton Academyとは当社が誇るエンジニア育成のためのトレーニングプログラムです。世界中で活躍してきた当社のリードエンジニアJames Cauchi が企画構成した、世界の最先端技術を学ぶための特別なプログラムで、実際に新卒や未経験から業界にやってきたメンバーを何人も現場で活躍するエンジニアに育て上げてきました。
Kids Academyは昨年スタートした当社の活動です。小学1年生〜中学3年生までを対象にIT業界やプログラミングの仕事に興味をもってもらい、将来に活かしてほしいという思いから発足したプロジェクトです。まずはITって何?プログラミングって何?エンジニアになるとどういうメリットがあるの?というところからはじまり、子ども達一人一人の進度に合わせてプログラミング体験を提供します。昨年は、 ひとり親家庭の子ども達へ、これからのデジタル化社会の第一線を担って生きて行くための支援活動というテーマで開催しました。今年はより、コンテンツ機会の提供先をひろげていきたいという考えの元、神奈川大学様との連携で開催することが出来ました。
先に紹介したように、Avintonには新卒や未経験からでも即戦力のエンジニアに育て上げてきたトレーニングプログラム「AvintonAcademy」があります。このプログラムを通してエンジニア育成をする中で培ったプログラミング初学者への教育ノウハウを子ども向けのトレーニングにも活かそうという試みです。AvintonAcademyで育った現役エンジニアが、未来ある子どもたちにプログラムの楽しさを教えることを通してエンジニアや DX人材への可能性を広げることを目指しています。
2,現役エンジニアが教えるプログラミング教室-概要
日時 :10/29(土) 、11/12(土)、11/26(土) 各日 10:00~12:00
参加者 :小学1年生~小学6年生 計7名
開催場所:KUポートスクエア(神奈川大学みなとみらいキャンパス内 2F)
2回目の開催となる今回のKids Academyは、神奈川大学のエクステンションプログラムという生涯学習講座にて実現しました。現在Avintonでは神奈川大学と連携しさまざまな取り組みを行っています。例えば、神奈川大学のゼミとAvintonが産学連携協定を通じて、横浜市の観光プラットフォームの共同研究プロジェクトを発足しました。また今学期は大学生、大人向けのプログラミング講座とKids Academyを開講しました。
https://www.ku-portsquare.jp/site/course/list/
概要:
本講座ではScratchでゲームを作ります。Scratchとは文字が書いてあるブロックを移動させてコンピューターに指示を出すビジュアルプログラミングです。パズルゲームのような感覚で誰でも簡単にプログラミングを学習することができ、小学校のプログラミング教育でも広く使われている教材です。プログラミング概念や考え方や論理的思考、自分で調べ考え、問題を解決する力を学ぶことができます。
しかし、独学で自分の作りたいものを作るのはなかなかハードルが高いものです。そこでゲームをどうやって作るのか、実際に活躍しているエンジニアのサポートを受け、コツを掴みながら楽しく学ぶことにこの講座の意義があります。
【各日の内容】
1日目
10/29(土) 10:00 ~ 12:00
- プログラミングとは?scratch操作説明(30分~60分)
- プログラミングとは
- スクラッチとは
3.スクラッチで作れるもの
4.チュートリアル
- 作成するゲーム内容を考える時間(30分)
1日目は講座のガイダンスです。プログラミングとは?スクラッチとは?現役エンジニア先生が説明した後、どんなゲームを作るか考えました。
せっかくプロの現役エンジニアがサポートしてくれるなら、すごいものを作ってみようと皆やる気満々です!
2日目
11/12(土) 10:00 ~ 12:00
Scratchでゲームを作成
- どんなゲームが作れるのか調べよう
- ゲームの設計書を作ってみよう
- ゲームを作成しよう
2日目は前回考えたアイデアをもとにプログラミングのブロックを組み立ててゲームの作成に取り掛かりました。まずスクラッチページを開くと、画面にはネコがいるだけです。例えば、スタートを表す「緑の旗がクリックされたとき」と動きの指示を表す「10歩動かす」のブロックを組み合わせるとネコが右に少し動きます。
これを自由にアレンジしてブロックで動きを加えてみたり、好きなキャラクターやサウンドも組み合わせて自由自在にゲームやアニメーションを作ることができます。
自分の作りたいものといっても「このブロックで本当にゲームができるの?」と不安になる生徒もいましたが、サイトに載っている他の人の作品を見ながら「これを作るにはどうしたらいいのか。」を考えたり、既存の作品を自分でアレンジしてみたりと、探求心からいろんな事を吸収して自分の作品に取り入れていました。エンジニアもプログラミングに出てくる「変数」や「X,Y座標」等をどうしたら小学生に分かりやすく説明できるかを考えながら話すようにしていました。
3日目
11/26(土) 10:00 ~ 12:00
- ゲーム作成続き(60分)
- 成果発表(60分)
最終日のゴールは作品の完成と発表です。最初の1時間で前回考えた作品の仕上げに取り掛かります。発表の直前まで演出を追加する粘り強い生徒、発表の時に作品の不具合にショックを受けている生徒、納期直前のエンジニアあるあるの風景がありました。現役エンジニアの指導を受けながらのプログラム作成を通して技術を学ぶだけでなく、考え方もエンジニアらしくなれたのではないでしょうか。
3日間だけの開催でしたが、生徒の皆さんの作品の完成度は素晴らしいものでした!例えば、電車にネコが乗ってきてストーリーが進んでいくゲーム、隕石から地球を守るゲーム等個性溢れる作品を作る生徒さんや、スクラッチの参考作品の中にあるアクションゲームをベースに自分でアレンジを加えるという生徒さんもいました。柔軟な発想をプログラミングで形にすることで子ども達の可能性が広がっていくのを感じました。
3.現役エンジニアが教えるプログラミング教室-まとめ
今回のKids Academyもたくさんの学びがありました。生徒さんの成長はもちろん、エンジニアも子どもの目線に立って教える経験ができ、新人教育等仕事に活きる学びの機会になりました。子供達が純粋に楽しみながらプログラミングを学習する姿勢は、講師を務めた現役エンジニア達が初心を思い出すきっかけにもなりました。また、成果発表の時間には子供たちが率先して手をあげて、自ら自分が作成したコンテンツを誇らしげに語る姿、作品への賞賛は現役エンジニアの心を動かしていました。エンジニアが地域・社会貢献活動を通じて目の前にいる人を大切にすることを実践し、他者に寄り添って問題解決していくことがやがて社会を変えていく一歩になると信じています。
これは、SDGsの 4番「質の高い教育をみんなに」と 8番「働きがいも経済成長も」に該当する取り組みです。Avintonではエンジニア育成において「誰一人取り残さない」という理念を掲げるSDGsを特に重要視しています。
Avintonは未経験でエンジニアを目指す方の挑戦を常に応援してきました。Avinton Academyはエンジニアとして着実にキャリアアップするために実学的なトレーニングを展開し、自発的に学べる実践的な機会を提供しています。次世代のエンジニアを育成するために若手未経験のエンジニアの教育はもちろん、子どもたちへの教育機会の拡大を実現していきたいと考えております。