Avintonでは、入社前にLPICレベル1の取得を課題として内定者に与えています。しかし、「LPICとはどんな資格なのか?」という人も多いかと思います。これから数回に渡り、LPICについて紹介していこうと思います。今回はLPICの概要を書いていきます。
1. LPICとは
1.1. 世界共通のLinux技術者認定資格
正式名称は「Linux技術者認定試験(Linux Professional Institute Certification)」といい、NPO法人「LPI(Linux Professional Institue)」によって運営されています。
1.2. LPIC取得のメリット
LPICは@IT自分戦略研究所 読者調査(5):ITエンジニアが選ぶ実務 / キャリアアップに役立つ資格ランキングによると、
- 最も実務で活かせたベンダーニュートラル資格No.1
- 最もキャリアアップに繋がったベンダーニュートラル資格No.1
- 取得したい資格8年連続No.1
となっています。その理由として、Linux技術を活かせる職種での幅広さを挙げることができます。
インフラエンジニア、DBA、バックエンド、フロントエンド、ネットワークエンジニア・・・どのキャリアに進むことになってもLinuxの知識が必要になります。
それゆえ、Avintonでは入社後、即戦力として働くためにLPICレベル1の取得が内定者課題となっています。
AvintonアカデミーでもLPIC対策用に、Linuxコマンドについて解説しています。ぜひご覧ください。
2. LPICの3つのレベルと出題範囲
2.1. LPICレベル1
実務で必要なLinuxの基本操作とシステム管理が行えるエンジニアであることを証明できる資格です。
101試験
- システムアーキテクチャー
- Linuxのインストールとパッケージ管理
- GNUとLinuxコマンド
- デバイス、Linuxファイルシステム、ファイルシステム階層標準
102試験
- シェル、スクリプト、およびデータ管理
- ユーザーインターフェイスとデスクトップ
- 管理業務
- 重要なシステムサービス
- ネットワークの基礎
- セキュリティ
2.2. LPICレベル2
Linuxのシステムデザイン、ネットワーク構築において、企画、導入、維持、トラブルシューティング、キャパシティプランニングができるエンジニアであることを証明できる資格です。
201試験
- キャパシティプランニング
- Linuxカーネル
- システムの起動
- ファイルシステムとデバイス
- 高度なストレージ管理
- ネットワーク構成
- システムの保守
202試験
- ドメインネームサーバ
- Webサービス
- ファイル共有
- ネットワーククライアントの管理
- 電子メールサービス
- システムのセキュリティ
2.3. LPIC レベル3
300試験(Mixed Environment)
Linux、Windows、Unixが混在するシステムの設計、構築、運用・保守ができるエキスパートエンジニアであることを証明できます。
- OpenLDAP の設定
- OpenLDAPの認証バックエンドとしての利用
- Sambaの基礎
- Sambaの共有の設定
- Sambaのユーザとグループの管理
- Sambaのドメイン統合
- Sambaのネームサービス
- LinuxおよびWindowsクライアントの操作
303試験(Security)
セキュリティレベルの高いコンピュータシステムの設計、構築、運用・保守ができるエキスパートエンジニアであることを証明できます。
- 暗号化
- ホストセキュリティ
- アクセス制御
- ネットワークセキュリティ
304試験(Virtualization & High Availability)
クラウドコンピューティングシステム(クラウド)の設計、構築、運用・保守ができるエキスパートエンジニアであることを証明できます。
- 仮想化
- 高可用クラスタ管理
- 高可用クラスタストレージ
3. LPICの学習について
3.1. 参考書
1週間でLPICの基礎が学べる本
Linuxに全く触れたことがない人におすすめです。
Linux教科書 LPICレベル1 Version4.0対応
通称「あずき本」です。体系的で網羅性が高いですが、初学者がいきなりやると内容が頭になかなか入ってこないかもしれません。
3.2. 問題集
Linux教科書 LPICレベル1 スピードマスター問題集 Version4.0対応
通称「スピマス」です。問題の質が高く、本試験そっくりな問題も掲載されていました。結構、重箱の隅を突くような問題もでてくるので、初学者はある程度頭に知識に入れてから取り組みましょう。
3.3. その他
ping-t
このサイトの「最強web問題集」は問題数がとにかく多いです。101試験の範囲だけでも646問あります。また、内容も基礎的な物が多いので、初学者の人はまずは全ての問題を金メダルにすることを目標にしても良いでしょう。また、コマンドを直接入力する問題集、通称「コマ問」は最後の仕上げとしても有効です。
まとめ
LPICはエンジニアには持っていて損はない、むしろ不可欠と言ってもいい資格です。
Avintonでは資格取得を推奨しており、受験料は合格を条件に会社が全額負担します。
さらに詳しい福利厚生、社内制度はこちらのエンジニア第一のAvinton / キャリアサポートと社内制度をご覧ください。Avintonはエンジニアのキャリア目標実現を第一に考え、サポートしていきます。
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