VirtualBoxを用いたLinux Ubuntuのセットアップ
動作環境
- ホストOS:WIindows 10 (1909)
- ゲストOS: Ubuntu (20.04)
- 仮想化ソフトウェア: VirtualBox (6.1.18)
※( )内はバージョン情報です。
※ホストOSとゲストOSの説明は下記にございます。
このチュートリアルでは、Avinton Academyが提供するトレーニングコースを始める前に、事前準備として環境構築を行います。
このコースではVirtual Boxというソフトウェアを使用して、コンピューター上に構築したUbuntuの仮想化環境を利用します。構築する環境の情報は以下の通りです。
仮想化環境に4GBのメモリーを割り当てられるように、最低でも8GBのメモリーがあることが理想的です。 また、システムが32bitか64bitのどちらを使用しているのかも確認する必要があります。以下の手順で確認することができます。
Windowsの場合
画面左下の検索バーに、英語で「system」と入力します。
「システム」をクリックし、メモリやOSの情報を確認しましょう。
MACの場合
「このMacについて」をクリックし、「概要」タブの「システムレポート」をクリックします。「ハードウェアの概要」というページで、プロセッサの種類を確認することで、32bitか64bitなのかが分かります。
コンピューター上にVirtual Machineをインストールし、稼働させると、CPUやメモリ、ハードディスクなどのリソースのうち、かなりの量が仮想化環境に割り当てられてしまいます。 そのため、利用可能なディスク容量が十分にあること、i5などの高性能のプロセッサーを搭載していること、ハードディスクの容量が最低でも10GBあることを確認しましょう。
1. VirtualBoxのダウンロード・インストール
以下のリンクからVirtualBoxをダウンロードしてください。 Download VirtualBox
そこでWindowsかMacかを選択し、ダウンロードとインストールを行ってください。
2. Ubuntu ISOのダウンロード
以下のリンクからISOイメージをダウンロードしてください。 LTSはLong-term supportの略で、長期サポートバージョンという意味です。 つまりUbuntuの安定版のようなものです。 基本的にはLTSのISOイメージをダウンロードするのがおすすめです。 Download Ubuntu 英語が苦手な方は、Ubuntu Japanese Teamが提供している 日本語RemixバージョンのISOイメージをダウンロードして進めることもできます。 Download Ubuntu 日本語 Remix 日本語RemixバージョンのISOイメージをダウンロードした場合も、以下のインストール手順に変わりはありません。
3. VirtualBox上で仮想化環境の構築
- VirtualBoxを起動し、「新規」ボタンをクリックします。
- 仮想化環境の名前を入力し、タイプをLinuxに設定してください。
- 割り当てるメモリー容量を設定します。可能ならば、最低でも4GBに設定してください。しかし、仮想化環境に割り当てられるメモリー容量のうち50%以上に設定しないようにしましょう。
- 仮想HDDを設定します。
- ディスクタイプを「VDI」に設定します。
- 「物理ハードディスクにあるストレージ」は「可変サイズ(D)」に設定します。
- ディスクサイズを最低でも25GB(今後の演習で扱うデータ量を考慮すると40GB程度が理想)に設定し、「作成」ボタンをクリックします。
4. Ubuntuのインストール
- VirtualBox上で、作成した仮想化環境を稼働させます。
- 起動ハードディスクを選択で、フォルダのアイコンをクリックします
- 画面上部の「追加」をクリックします
- ステップ2でダウンロードしたUbuntu ISOを選択します。
- 指定したISOファイルが選択されている状態で「選択」をクリックし、起動します。
- 言語を選択します
- Ubuntuをインストールします
- (画面右のデスクトップの下のボタンを押してインストール)
- 「インストール」をクリックします
- ロケーションとタイムゾーンを設定します。
- ユーザー情報を設定します。
最後に再起動を求められたら、再起動を行ってください。 以上でUbuntuのインストールは終了です。
5. Guest Additionsのインストール
続いて、Guest Additionsをインストールします。 Guest Additionsの説明に移る前に、頻出用語の説明をしておきます。 ホストOS : VirtualBoxを動作させているOS, つまりあなたのパソコンにインストールされているOSのこと ゲストOS : 仮想マシン上で動作しているOS, 今回の場合はUbuntuのこと Guest Additionsをインストールすると、ゲストOSをより使いやすくするための以下の機能が利用できるようになります。 ・OS間のマウスカーソルの統合 → ゲストOSを使用しているときはゲストOS画面の外にカーソルを動かすことができず、利便性が低いです。 (カーソルを外に動かしたい場合、特定のキーを押す必要があります) Guest Additionsをインストールすることで、OS間で自由にカーソルを行き来することができるようになります。 この機能はUbuntu 16.04の場合、最初から有効になっています。 ・OS間の共有フォルダー → ホストOSとゲストOS間でフォルダを共有することができるため、OS間でのデータのやり取りが可能になります。 ・高解像度ディスプレイのサポート → ゲストOS上で640×480以外の高解像度を選択できるようになります。 ・シームレスなウィンドウサイズの変更 → ゲストOSの画面の大きさはVirtualBoxのウィンドウサイズに応じてフレキシブルに変化するようになります。 本来であれば下の図のように、大画面には対応できません。 ・ホストOSとの時刻の同期 → ゲストOSの時刻がホストOSの時刻と同期されます。 ・OS間のクリップボードの共有 → ホストOSでコピーしたテキストを、ゲストOSでペーストできるようになります。 ゲストOSでコピーしたテキストも同様に、ホストOSでペースト可能です。 ・オートログイン → ゲストOSでのオートログイン機能を有効にできます。 オートログイン機能を有効にすることで、ログイン時のパスワード入力を省略することができるようになります。 Guest Additionsをインストールするためには、VirtualBoxのウィンドウからGuest Additions CDイメージの挿入を選択します。 実行するか問われるので、実行する を選択します。 選択後、rootパスワードを求められるのでパスワードを入力し認証します。 認証後、インストールが始まります。 インストールが終了すると、”Press Return to close this window” と表示されるので、return と入力します。 インストールが正常に終了したか確認するため、ターミナルを開き以下のコマンドを入力します。
[code lang=”text”]
lsmod | grep -io vboxguest
[/code]
“vboxguest” と出力されていればインストールは成功です。 OS間でのクリップボードの共有を有効にするために以下の設定を行います。 VirtualBoxのホスト画面で、「設定」→「高度」から、「クリップボードの共有(S)」を「双方向」に設定します。 仮想化環境をもう一度稼働させれば、Ubuntuが利用できるようになっています。 作成したユーザーでログインしましょう。
6. ダウンロードサーバーの確認
Ubuntuのデスクトップ画面の左下にある、アプリケーションを表示する をクリックします。 下のような画面が表示されるので、検索欄に”software”と入力し右にある ソフトウェアとアップデート を選択します。 画面中央に表示されるダウンロード元が 日本のサーバー になっていることを確認します。 この先Academyを進めていく上で、パッケージ等のダウンロードが遅いと感じたらダウンロード元のサーバーを変更することで ダウンロードの速度が改善されるかもしれません、覚えておきましょう。 仮想化環境上の作業を終了するときは、常に仮想化環境をシャットダウンすることを忘れないようにしましょう。
- 仮想化環境をシャットダウンします。